重複したデータを取り除く(DISTINCT)
指定した列やWHERE句の指定によって抽出結果が重複することがあります。例えば、学籍表に対して次ぎのようなSELECT文を実行します。
学籍番号 | 氏名 | 性別 | 年齢 | 本籍 | 学科 |
---|---|---|---|---|---|
94012 | 上原 二郎 | 男 | 19 | 福岡県 | 情報 |
94015 | 江崎 優香 | 女 | 20 | 福岡県 | 情報 |
94021 | 大和 三郎 | 男 | 21 | 山口県 | 公務員 |
94001 | 浅田 一郎 | 男 | 21 | 兵庫県 | 情報 |
94003 | 石田 美穂 | 女 | 22 | 大阪府 | 公務員 |
SELECT 学科
FROM 学籍表
学科 |
---|
情報 |
公務員 |
情報 |
情報 |
公務員 |
となり、重複した行が発生します。重複した行を表示したくないときは、SELECTのあとにDISTINCTを指定することで重複した行が除去できます。
SELECT DISTINCT 学科
FROM 学籍表
とすると、実行結果は次のようになります。
学科 |
---|
情報 |
公務員 |
列の別名指定
<列に別の名前をつける>
SELECT文は、列に別な名前を付けることができます。通常は、SELECT句で指定された列名でかまいませんが、計算式やグループ関数などを使ったときなどは、列に別な名前を付けることでSELECT文の実行結果がわかりやすくなることがあります。ここでは列に別な名前を付ける方法を解説します。
<列に別の名前をつけるということは?>
SELECT文では、SELECT句で指定した列の名前が実行結果の列名になります。次のSELECT文は、年齢が20歳より大きい人の氏名、性別、年齢を学籍表より抽出するSELECT文です。実行結果を見ると、実行結果の列名はSELECT句で指定した列の名前が列名になっていることが分かります。
<計算式やグループ関数で指定した列を別名表示する>
別名表示は、計算式やグループ関数を使ったときによく用いられます。計算式やグループ関数を指定した列では、データベース・ソフトが自動的につけた名前が列名になるか、数式や関数名が列名となるからです。いずれになるかは使用するデータベース・ソフトによって決まります。次のSELECT文は、日付が“2003/1/3”の商品名、単価、数量、単価×数量を売上表より抽出するSELECT文です。実行結果の計算式の列に注目してください。
単価×数量は、売上金額のことです。しかし、Accessの実行結果または、Accessではないデータベース・ソフトにおける実行結果いずれの場合も“売上金額”とは表示されません。売上金額と表示されると、SELECT文の実行結果がわかりやすくなります。列の別名指定をおこなえば“売上金額”と表示させることができます。
次の例題は前述したSELECT文において、抽出条件などは同じで単価×数量の列を売上金額と表示させるようにしたものです。
<例題>
日付が“2003/1/3”の商品名、単価、数量、単価×数量を売上表より抽出します。ただし、単価×数量の列は“売上金額”と表示します。
SUMやAVGなどのグループ関数を使ったときでも列の別名指定が可能です。
<例題>
売上表より商品ごとの数量の合計を表示させます。ただし、数量の合計は“合計数量”と表示します。
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